空が落ちるブログ

空が落ちても何もないよ

鈴木福(11)「やっぱり何よりも大事なのは人のつながりですよね。」

タイトル見て「はあ?何言ってるんだこの若造は?」ってなりますかね。ちなみに鈴木福くんってドラマとかだけじゃなくてファッションショーとかにも出てるくらい活躍してるの。まだ11歳なのにすごいよね。イタリアのジョルジオアルマーニの服着たって。やべーよあいつ。

 

やばいのはイタリアもやばいよな。イタリアってなんであんなに愛にあふれてるんだろうか。情熱の赤!みたいな感じもあり、男性の女性へのアプローチは目を見張るものがある。沈没しそうな船からイタリア人を外に出すには「美人の女性が今外に飛び込んだぞ!」と言えばいいらしい。そんなジョークもある。それくらい愛にあふれた国だ。とりあえずアモーレって言っておけばなんかイタリアでは幸せに暮らせそう。

一転して日本はどうかというと武士の世界だったからか「義理」と「人情」の世の中だよね。最終的にいきつくのは人のつながりみたいなところがある。

世の中で一番大事なのは人とのつながりなんです!って言うといいよね。なんか人格者に見える。会社にはヒト・モノ・カネがあるけれども私たちはヒトをなによりも大事にしてます!って言うといいよね。なんか温かみのある会社に見える。お金を求めて生きてきたけど結局大事なのは人なんだと気付いた!って言うといいよね。なんか裏切らないような人に見える。

まあほんとそういう感じでとりあえず人って言っておけばオッケーな風潮が日本ではあるね。
孫正義(58)「いろいろ手にしましたが人のつながりに助けられた」
って言ってたらやっぱりそうなのかーってなるよね。あれだけ金を手にしてもやっぱりそこに行きつくのかと。

その一方で
鈴木福(11)「やっぱり何よりも大事なのは人のつながりですよね。」
って言われたらカチンと来るのはなぜだろうか。はあ?何言ってるんだこの若造は?ってなりますよね。

大人にとって子供が急にその「人が大事」っていう境地にたどりついて欲しくないってのがある。いろいろな経験を積むことによって「人が大事」って話になって欲しいらしい。別に鈴木福くんがイタリア人で
スズキ・マルモリ・フク(11)「やっぱり何よりも大事なのは愛ですよ。アモーレ」
とか言ってたら全然気にならない。孫正義がイタリア人で
ソン・ハーゲ・マサヨシ(58)「いろいろ手にしましたが愛があったからですよ。アモーレ」
って言ってても全く気にならない。

日本だとこれがおかしくなる。子供の時に人のつながりを語ってたらおかしくなる。つまりそれって結局「人」よりも大事なものがあるってことじゃないのか?と思う。イタリアでは子供のころから男性は紳士なことが求められてる。やっぱそれがかっこいいんだよ。アモーレめっちゃ大事にしてる。

んでも日本では卵が先か鶏が先かって話かもしれないけど、金とか地位とか権力とかそういうのを求めて最終的に人に行きつくって話でしょ。お前らどっちが大事なんだよ。いいじゃん子供が「人とのつながりが大事です。」って言っても。それを大人は嫌な顔するじゃん。いや俺も嫌な顔するけど。お前にはまだ早すぎる的な感じでとりあげるの。

こういうのがなんで起きるのかなって理由を考える。すると日本人が「人が大事」にいきつく理由ってのは「人」が曖昧なものだからなのではないかと。金とか地位とかって限界があるじゃん。でも人とのつながりに限界はないの。そういう曖昧なものを頂点にもってくと心が休まるんだよね。

自分より上の存在っぽい人を目の前にしても、「俺の方がいい人間関係つくってるもんね」っていう言い訳できるじゃん。孫正義目の前にしても、俺も歳をとればいい人間関係築くしって思えるじゃん。これほど気持ち楽なもんないよね。自分より年下の人生経験が少なそうな若造が、40年働いてきた自分よりもお金を持ってて優秀な地位にいたら気持ちいいもんじゃないじゃん。でも「人が大事」って言っておけばそいつよりも人間関係充実してるからっていいわけできるじゃん。現状多くの大人が鈴木福くんよりお金稼いでないよ。知名度も完全に負けてるよ。でもとりあえず人とのつながり前面に押し出しておけばなんか負けてないんじゃないかって思えるじゃん。遥かに鈴木福くんの方が多くの人から信頼を得てて、遥かによい人間関係を築いていたとしてもわからないじゃん。それでうまーく自尊心保てるの。

愛もかなり曖昧なものだよ。でもイタリア人は根っからこれを大事にしてるの。でも日本人は大して人が大事って思ってない可能性があるのは事実じゃない?だって子供が「人が大事」とか言い出すといらってなるじゃん。いろいろ経験した上でそうなって欲しいの。

それってつまり「人が大事」ってのは大人の都合なんじゃないの?と思うこのごろ。日本人が今まで義理と人情で生きてきた感じあったけど、心の中結構ブレブレな部分あるの。というのも外国の文化めっちゃ入ってきてるし、やっぱ戦争負けてるしそれだけじゃやっていけないって気になってるんじゃないのかな。

んで最初の話だけど今になって「人のつながりが大事」とか言うとただ人格者に見られたいだけのような人にも見えてくるの。イメージ作りにしか見えてこないの。孫さんの例出したけど一部の人は「この人はそう言わないだろー」とか思ってるかもしれない。もはや「人が大事」って言うのも逆にイメージを悪化させる可能性まで出てきてる。

じゃあ何が大事って答えるのがいいのかって話だよね。やっぱりここはイタリア人にならって俺らも「愛」にしておこうか。大して意味変わってないけどおしゃれでしょ。最近の日本の様式を批判する人たちにもうってつけでしょ。人も愛もつながり的な意味では一緒でしょ。

世の中で一番大事なのは愛なんです!会社で私たちは愛をなによりも大事にしてます!お金を求めて生きてきたけど結局大事なのは愛なんだと気付いた!

今までの日本人らしさ残ってるし嫌味っぽさもないですね。こう言われて「うわあ」って思うかもしれません。でも人が大事って言ってる人よりも幾分うさんくさくないのではないでしょうか。そうなるとこれを聞いて言うことは一つですね。

 

アモーレ。